今月下旬の米朝首脳会談を前に、北朝鮮による拉致被害者家族会と「救う会」が新たな運動方針を決定した。金正恩朝鮮労働党委員長に初めて、被害者の即時一括帰国を求める直接のメッセージを発表した。 メッセージは、「私たちの活動の目的はただ一つ、全拉致被害者の帰国です」と訴え、これが実現すれば「私たちは帰ってきた拉致被害者から秘密を聞き出して国交正常化に反対する意志はありません」と記している。 帰国者からの聞き取りは本来、政府の仕事である。家族会も救う会も、当然熟知している。 肉親を無慈悲にさらい、いまなお調査にさえ応じない北朝鮮の独裁政権を胸が張り裂けんばかりに怒り、恨み抜いてきたのは、当の家族である。 それでも、金正恩氏にこう訴えかけざるを得ない、家族らの切なる心情を察したい。 拉致被害者もその帰りを待つ家族も高齢化が進む中、米朝の協議が継続し、北朝鮮が外交を活発化させる現在の情勢を「被害者帰国の
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