10月1日、負債1億5000万円を抱えて東京地裁から破産開始決定を受けた(株)アキュートリリー(TSR企業コード:300584920、渋谷区)。身の丈を超えた「人件費率85%」の異常な経営ぶりが倒産の一因だったことが、東京商工リサーチ(TSR)の取材で浮かんできた。 アキュートリリーが運営するエステサロン「白鳥エステ」は、ピーク時は東京や大阪など10店舗以上を展開していた。代表者のA氏は、エステティシャン養成講座を開くなど、一部ではカリスマ的な人気を誇り、同氏のパーソナリティーにほれ込んでアキュートリリーのお客からエステティシャンになった従業員もいたという。 同社はエステの世間相場が1時間1万円以上と言われる時代に、約3000円と破格の料金設定で若い女性を引きつけた。同社が東京地裁に提出した「破産申立書」に経営実態が赤裸々に記載されている。 異常な経営ぶりは人件費率(人件費/売上高)に表れ