出世して、年収が上がれば、幸せになれるのか。『もしあと1年で人生が終わるとしたら? 』(アスコム)を出したホスピス医の小澤竹俊さんは「健康な人は『自分の幸せ』にとらわれがちだ。しかし人生の終わりが近づいたとき、お金や地位は何の意味もない」という――。 【この記事の画像を見る】 ※本稿は、小澤竹俊『もしあと1年で人生が終わるとしたら? 』(アスコム)の一部を再編集したものです。 ■医者になって確信した「本当の幸せ」 私は子どものころ、「医者にだけはなりたくない」と思っていました。人に注射針を刺すことに抵抗があったし、看護師の資格を持ち、私を医者にさせたがっていた母への反抗心もあったかもしれません。 そんな私の気持ちが変わるきっかけの一つとなったのは、高校生になり、「幸せとは何か」について真剣に考え始めたことでした。 さまざまな本を読み、自分なりに「どうしたら、人は幸せに生きられるのか」と思い