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ブックマーク / honz.jp (19)

  • 『宗教の起源──私たちにはなぜ〈神〉が必要だったのか』 ダンバー数、エンドルフィン、共同体の結束 - HONZ

    ロビン・ダンバーは、彼が提唱した「ダンバー数」とともに、その名が広く知られている研究者である。ダンバー数とは、ヒトが安定的に社会的関係を築ける人数のことであり、具体的には約150と見積もられている。ダンバーは、霊長類各種の脳の大きさ(とくに新皮質の大きさ)と集団サイズの間に相関関係があることを見てとり、ヒトの平均的な集団サイズとしてその数をはじき出したのであった。 さて、そんなダンバーが書で新たな課題として取り組むのが、「宗教の起源」である。人類史において、宗教はどのようにして生まれ、どのように拡大を遂げていったのか。宗教に関する広範な知識に加えて、専門の人類学や心理学の知見も駆使しながら、ダンバーはその大きな謎に迫っていく。 ダンバーも言及しているように、現生人類の歴史のなかで、宗教は個人や社会に対していくつかの利益をもたらしてきたと考えられる。その代表的なものを5つ挙げるとすれば、(

    『宗教の起源──私たちにはなぜ〈神〉が必要だったのか』 ダンバー数、エンドルフィン、共同体の結束 - HONZ
  • うつ病やアルツハイマー病もそれと関係しているのか 『脳のなかの天使と刺客──心の健康を支配する免疫細胞』 - HONZ

    それは脳のなかの「天使」でありながら、ときには「刺客」へと変貌するという。書の主人公は、非神経細胞のひとつである「ミクログリア」である。 つい最近まで、ミクログリアは脳のなかの端役にすぎないと考えられていた。脳内の情報伝達を担うニューロンや、そのつなぎ役を務めるシナプスといった綺羅星たちと比べると、それが果たす役割はごく些末なものだと考えられていたのである。ところが近年、そうした見方は大きく変わりつつある。ミクログリアは脳のなかできわめて重要な役割を果たすとともに、それが誤作動を起こすと、わたしたちの健康に甚大な被害が生じることがわかってきたのだ。後者の例を言えば、うつ病や不安障害、あるいはアルツハイマー病なども、ミクログリアの誤作動と関係しているという。 書は、ミクログリアが脚光を浴びるに至った経緯と現状を物語るものである。そしてそのストーリーは、ふたつの糸が撚り合わさった形で進行す

    うつ病やアルツハイマー病もそれと関係しているのか 『脳のなかの天使と刺客──心の健康を支配する免疫細胞』 - HONZ
    bell_chime_ring238
    bell_chime_ring238 2022/11/08
    AC育ちの子供で20代後半に限界がきて、数年間抗うつ剤を服用。その後、暗記が得意で計算が苦手という得意・不得意が入れ替わった上、極端な自責も止められたので、脳の末梢構造変化が影響する説には納得感がある。
  • 『人は2000連休を与えられるとどうなるのか』前代未聞の実験の果てに辿り着いた場所とは……? - HONZ

    連休。なんと甘美な響きだろう。 ラジオの番組作りの仕事は面白いのだが、ネックは休みがとりづらいことかもしれない。先日のゴールデンウィークも、「最大10連休」なんてニュースで伝えながらまるで他人事だった。10日なんて贅沢は言わない。3日間でいいから続けて休んでみたい。 わずか3連休でも羨ましく感じるくらいだから、2000連休なんて桁が違いすぎて想像することすら難しい。著者は6年間にも及ぶ休み(正確には2190連休)を体験した。そこにあったのは巨大な空白だったという。これほどの空白を与えられると、いったい人はどうなってしまうのか。 一見、軽めのサブカルエッセイのようだが、とんでもない。書は世にも奇妙な人体実験の記録である。理系ということもあってか(京都大学工学部卒)、著者の言葉はきわめて精確で、曖昧な表現にとどまることがない。そうした解像度の高い言葉で、自身に生じた微細な変化が記録されている

    『人は2000連休を与えられるとどうなるのか』前代未聞の実験の果てに辿り着いた場所とは……? - HONZ
    bell_chime_ring238
    bell_chime_ring238 2022/06/11
    “思考と呼ばれるものの大半は、じつは食べた言葉の消化で、食べる言葉の量を減らせば思考の量も減ることがわかった”
  • 『孤塁』初めて語られた双葉郡消防士たちの「あの日」 - HONZ

    あの日、あなたはどこで何をしていただろうか。 2011年3月11日、福島県双葉郡では、多くの学校で卒業式が執り行われた。子どもたちは通い慣れた校舎に名残惜しさを感じながら、未来への希望に胸を膨らませていたに違いない。だが14時46分、巨大地震がこの地を襲った。 書は、双葉郡の消防士たちが初めて「あの日」について語ったノンフィクションである。震災について書かれた多くのノンフィクションの中でも出色の一冊だ。 書の優れている点。それはプロフェッショナルの証言に基づいているところだ。私たちは現実を見ているようで、案外見ていない。事故現場の取材で目撃者に話を訊くと、「とにかく驚いた」とか「ドカーンと音がして気がついたら倒れていた」とか、目の前で起きたことを描写するのではなく、単なる感想や擬音で雰囲気だけを伝えるケースがよくある。無理もない。私たち素人は、想定外の出来事を前にすると動転してしまうの

    『孤塁』初めて語られた双葉郡消防士たちの「あの日」 - HONZ
    bell_chime_ring238
    bell_chime_ring238 2020/02/18
    浜通りの消防の方々の体験は重く苦しい。だから耳を傾けなければならないと思う。南相馬市で流された家族を探し、避難を拒否したこの方も消防団員だった→ http://life-movie.main.jp
  • 『評伝 石牟礼道子 渚に立つひと』 - HONZ

    伝記は文芸の分野の一つである。 一人の人物の生涯と事績を書くものだから、対象はそれに値する人でなくてはならない。 リットン・ストレイチーというイギリスの文人に『ヴィクトリア朝のエミネントな人々』という列伝の名著がある。取り上げられているのはマニング枢機卿、フローレンス・ナイチンゲール、教育家のトーマス・アーノルド、ゴードン将軍。 ここでぼくはエミネント(eminent 「高名な、卓越した、抜きん出た」)と原語で書いたが、邦訳では『ヴィクトリア朝偉人伝』とされる。そう、偉人なのだ。この四人について詳細に語る余裕はないから一人に絞るとしよう。ゴードン将軍はイギリスの植民地を守るのに功績のあった軍人で、中国で太平天国の乱の平定に力を尽くし、その後アフリカに転じてスーダンのマフディーの乱で戦死した。あくまでもヴィクトリア朝的な基準による偉人。 ここではストレイチーの例を挙げたが、イギリス人は格別に

    『評伝 石牟礼道子 渚に立つひと』 - HONZ
  • 『世界の起源 人類を決定づけた地球の歴史』グローバル経済を左右する地球環境のベースを正しく理解する - HONZ

    地球上の自然環境がそこに住む人々の生き方を決定する、という考え方がある。「環境決定論」と呼ばれる思想で、四季が織りなす大自然に囲まれてきた日人には比較的身近な見方でもある。 書はこうした立場から、地球の誕生からさまざまな変遷を経て人間がどのように現在に至ったかを克明に論じる。副題に「人類を決定づけた地球の歴史」とあるように、地質学・地理学・地球物理学を駆使して人類の進化をもたらした原因を探る。 具体的には、地球内部の構造、プレート(岩板)の運動、海洋の大循環、気候変動、鉱産資源の形成など、最先端の地球科学を解説しながら独自の文明論が展開される。確かに、日のようにプレートがぶつかる境界で育まれた文明の多くは、地震や噴火の激甚災害と切り離せない運命を持っている。 著者は新進気鋭の宇宙生物学者で、科学を分かりやすく伝える稀有の文才を併せ持つ。前著『この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた

    『世界の起源 人類を決定づけた地球の歴史』グローバル経済を左右する地球環境のベースを正しく理解する - HONZ
    bell_chime_ring238
    bell_chime_ring238 2020/01/30
    #積読予定
  • 麻酔で意識が落ちた時、何が起こっているのか──『意識と感覚のない世界――実のところ、麻酔科医は何をしているのか』 - HONZ

    麻酔で意識が落ちた時、何が起こっているのか──『意識と感覚のない世界――実のところ、麻酔科医は何をしているのか』 歴史、特に最悪の医療の歴史などを読んでいると、あ〜現代に生まれてきてよかったなあと、身の回りに当たり前に存在する設備や技術に感謝することが多い。昔は治せなかった病気が今では治せるケースも多いし、瀉血やロボトミー手術など、痛みや苦しみを与えるだけで一切の効果のなかった治療も、科学的手法によって見分けることができるようになってきた。 だが、そうした幾つもの医療の進歩の中で最もありがたいもののひとつは、麻酔の存在ではないか。正直、麻酔のない世界には生まれたくない。切ったり潰したりするときに意識があるなんてゾッとする──現代の医療に麻酔は絶対絶対必須だ。そのわりに、患者に麻酔を施す麻酔科医の仕事は光が当たりづらい分野である。何しろ実際に手術や治療を担当することはめったにないから、麻

    麻酔で意識が落ちた時、何が起こっているのか──『意識と感覚のない世界――実のところ、麻酔科医は何をしているのか』 - HONZ
  • 『馬・車輪・言語』 ステップを駆けたライダーたちがこの世界にもたらしたもの - HONZ

    上下巻で、文だけで650ページを超える大著だ。その議論を詳細に紹介するというのは、字数の点でも能力の点でもわたしの限界を超えている。そこで以下では、その議論のごく大まかな流れを紹介することにしたい。 印欧祖語はいつ、どこで話されていたのか インド・ヨーロッパ語族はどうしていち早く広い地域に分布することになったのか。その謎に挑むにあたって、著者は問題を大きくふたつに分解する。すなわち、インド・ヨーロッパ祖語の原郷をめぐる問題(第I部)と、その語族の具体的な拡散過程に関する問題(第II部)だ。 インド・ヨーロッパ語族の諸言語は共通祖先を持っており、その共通祖先にあたる言語は「インド・ヨーロッパ祖語(印欧祖語、Proto-Indo-European)」と呼ばれる(図1参照)。では、印欧祖語はいつ、どこで、どんな人たちによって話されていたのか。これが第一の問題である。 その問題をめぐって展開され

    『馬・車輪・言語』 ステップを駆けたライダーたちがこの世界にもたらしたもの - HONZ
  • 『老後破産 長寿という悪夢』 - HONZ

    はじめに 大学の「社会保障論」の講義の中で、NHKスペシャル「老後破産」を教材に用いると、学生は衝撃を受ける。「なぜ高齢期に、こんな悲惨なことが起こるのか」「社会保障制度はどうなっているのだ」と──。丹念な取材で一人暮らし高齢者の生活を浮き彫りにしたルポは、若者の目を社会に向けさせ、社会のあるべき姿を思索させる力をもつ。 書が取りあげた一人暮らし高齢者の「老後破産」は、日の「家族依存型」社会保障制度が大きな岐路に立っていることを示している。日では、高齢期の貧困、介護、孤立といった生活上のリスクに対して、家族が大きな役割を果たしてきた。しかし、世帯規模が小さくなり、家族・世帯の形態が大きく変わる中で、家族・世帯の支え合い機能が弱体化している。単身世帯(一人暮らし)は、その象徴である。 65歳以上の一人暮らし高齢者数は、1985年から2015年の30年間で、118万人から593万人へと5

    『老後破産 長寿という悪夢』 - HONZ
  • 脳はいかにして現実を認識するのか──『あなたの脳のはなし: 神経科学者が解き明かす意識の謎』 - HONZ

    我々は”現実”をありのまま受け取っているわけではない。いったん視覚情報や触覚情報といった身体表面から情報を受け取り、それを脳で解釈することによってはじめて”人間用に最適化された、人間用の世界”を構築する。我々はある種のフィクションの世界を生きているわけだ。 と、大層な語りだしではじめたけれども、書はそうした現実の解釈機関である脳についての一冊だ。著者のデイヴィッド・イーグルマンは日でも『あなたの知らない脳──意識は傍観者である』で知られる神経科学者で、巧みな文章で脳科学の世界を紹介する伝達者である。書は著者が監修・出演した(世界で人気なのだ)BBCのテレビ番組の書籍版であり、「人はどうやって決断を下すのか」、「人はどうやって現実を認識するのか」など縦横無尽に語ってみせる。 書だけで脳科学が全てわかるわけではないが(そんな事はどんなでも無理だ)、分野の動向を概観し、入り口とするため

    脳はいかにして現実を認識するのか──『あなたの脳のはなし: 神経科学者が解き明かす意識の謎』 - HONZ
  • いざとなったらコレがある?『偽装死で別の人生を生きる』 - HONZ

    あぁもう何もかもイヤになった、生まれ変わってやりなおしたい。誰だってふとそう考えることはあるだろう。残念ながら、生まれ変わるのは生物学的に不可能だし、よしんばできたとしても、それまでの記憶がなくなってしまうのだから意味がない。しかし、死んだことにして、別の人生を歩み始めることならばできるかもしれない。そんな可能性を探っていく一冊だ。 著者のエリザベス・グリーンウッドは、大学院を出て小学校の先生になったアメリカ人女性。トランプを大統領に選び出す原動力となったラストベルト出身で、そんな地域から脱出するために高学歴を身につけた。しかし、その代償として、6桁のドルというから、一千万円以上の学資ローンを背負い込んだ。 利息を計算すると、生涯に返さないとならない金額は50万ドル、6千万円近くにもなる。いまの生活から考えると、そんなことは不可能だ。たとえ返せるとしても、借金返済のためだけに一生を送るのは

    いざとなったらコレがある?『偽装死で別の人生を生きる』 - HONZ
  • 『身体はトラウマを記録する 脳・心・体のつながりと回復のための手法』 - HONZ

    書の著書、ヴァン・デア・コークはエピローグの冒頭で、次のように書く。 「私たちの社会は今、トラウマを強く意識する時代を迎えようとしている」 書は、凡百のトラウマに関する啓発書とはちがう。書は、自伝的な要素を有し、著者の精神科医としての、そしてトラウマに関する世界的な研究者としての歩みがそのまま記されている。オランダ系移民であるヴァン・デア・コークの父親は、ナチスに対し批判的であったがためにナチスによる投獄を経験し、母親は幼児期のトラウマの経験を持つことが暗示され、家族の中に深いトラウマがあったことが開示される。彼の歩みは、トラウマの再発見から始まる、今日のトラウマ研究の歴史そのものなのだ。 1978年、駆け出しの精神科医であったヴァン・デア・コークが、ベトナム戦争の帰還兵が示す凄まじい後遺症に圧倒され、トラウマのもたらす多岐にわたる脳への影響に気付くところから書は始まる。トラウマに

    『身体はトラウマを記録する 脳・心・体のつながりと回復のための手法』 - HONZ
  • 『なぜ、無実の医師が逮捕されたのか』 99.9%という有罪率の壁を乗り越えた刑事裁判 - HONZ

    10年ほど前に、業務上の過失により患者(妊産婦)を死亡させたとして逮捕された、産科医をめぐる刑事裁判「福島大野病院裁判」について、ご記憶の方も多いだろう。テレビカメラの前で医師が逮捕されるというショッキングな出来事から始まり、娘を亡くした父親視点のドキュメンタリー番組が作られるなど、報道は過熱した。裁判の結果、99%を超える刑事事件の有罪率の壁を乗り越え、医師は無罪となった。このは、その弁護にあたった弁護士がまとめた記録である。 書は、徹頭徹尾、以下の立場が貫かれている。 弁護団は、決めていた。何があろうと、患者さん家族の如何なる言葉にも反論しない。そのご心中を察すれば、まして、生まれた時に、その母はいない子のことを思うからである。 裁判は闘いである。しかし、ご遺族と闘うのではない。検察との闘いでしかない。~書より 判決後、医師は「患者さんの期待や要望に応えることが出来なかったことは

    『なぜ、無実の医師が逮捕されたのか』 99.9%という有罪率の壁を乗り越えた刑事裁判 - HONZ
  • 『数学者たちの楽園 「ザ・シンプソンズ」を作った天才たち』著者サイモン・シン インタビュー 数十年来の陰謀を暴く - HONZ

    前作『代替医療解剖』の発表から実に8年。人気サイエンスライター、サイモン・シンの最新作の翻訳版がついに完成しました。テーマはズバリ『ザ・シンプソンズ』。1989年の初放映からすでに600話超! 今も続くアメリカの大人気アニメーションです。黄色い肌に、大きなギョロ目、極端にデフォルメされた姿はきっと多くの人がご覧になっているはず。社会風刺のたっぷりきいたドタバタアニメは時に社会問題にからんで日でも話題に上ります。 でも今回の切り口は、風刺でもなければアニメ論でもありません。『ザ・シンプソンズ』、実は超難解「数学コメディー」だった!! というサイモン・シンならではのものです。この背景にはハーバード大などで数学の博士号を取得した「天才」たちが、研究職をなげうってまで『ザ・シンプソンズ』の脚家になったという、驚くべき事実があるのですが、なぜ、そんなことが起こってしまったのか、そもそもどんな理由

    『数学者たちの楽園 「ザ・シンプソンズ」を作った天才たち』著者サイモン・シン インタビュー 数十年来の陰謀を暴く - HONZ
    bell_chime_ring238
    bell_chime_ring238 2016/05/26
    ブライアン・グリーン教授の著作に、たびたびシンプソンズが例え話で登場するのにはちゃんと理由があったんだな…
  • 新しい環境保全の教科書『「奇跡の自然」の守りかた』 - HONZ

    東京、品川駅から電車で1時間半、終点の三崎口駅から歩いて30分。小網代は、都心からおよそ60キロの三浦半島にある自然の楽園だ。コンクリートで固められていく首都圏にありながら自然がまるごと残っており、しかも、誰でも歩ける身近な場所として大人気だ。なぜそんな「奇跡」が起きているのだろう? 「奇跡の森」。首都圏でも可能な環境保全の好例として、そう評される小網代の森だが、そこに長年かかわってきたふたりが、書の書き手だ。一般の人が気軽に入れるようになるまでの丁寧な保全の経緯と、実際に私たちが出かけた際の森の見所をまとめている。 そのふたりとは、進化生態学を長年研究されてきた岸由二さんと、普段は出版社で編集や広告業務に携わる柳瀬博一さんだ。岸さんの名前を初めて知ったのは、大ベストセラーとなった『利己的な遺伝子』(リチャード・ドーキンス著)の翻訳だったように思う。ほかにも『人間の性について』(エドワ

    新しい環境保全の教科書『「奇跡の自然」の守りかた』 - HONZ
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    bell_chime_ring238 2016/05/13
    みさきまぐろきっぷのガイドマップに載ってたけど、そんなすごい森だったのか。ホタルいいね。
  • 『シンギュラリティ 人工知能から超知能へ』訳者あとがき by ドミニク・チェン - HONZ

    人工知能(artificial intelligence)という言葉は、二重の問題を投げかけている。知能を人工的に再構築することができるのか、という問いと、そもそも知能とは一体何なのか、という問いである。人間の知能の全容がまだ解明されていないのにもかかわらず、その機械的な再構築を試みようとする過程を通して、逆に人間の知能とは何かということが浮き彫りになってきている。 書は、MIT PressのEssential Knowledgeシリーズの一冊として書かれた。このシリーズは、表面的な説明や意見が溢れる時代において、非専門家にとっても質的で批評的な視座を与えることを目指している。書は、現代社会が到達した、もしくは近い将来到達するであろうテクノロジーの水準の内実に光を当てながら、機械的な知能の条件から人間の知能の質を逆照射するような一連の思考実験を提供する。そうして著者のシャナハンは、

    『シンギュラリティ 人工知能から超知能へ』訳者あとがき by ドミニク・チェン - HONZ
  • 『コーランには本当は何が書かれていたか?』 - HONZ

    イスラムを深く知るためには、「コーラン」を避けて通ることができない。ジハードで死ぬと、楽園の72人の乙女という報酬があると書かれているのは当か? そして過激派たちによってどのように曲解され、利用されてきたのか? 今あらためて問われる、コーランに書かれている内容の質。(HONZ編集部) 書はカーラ・パワー(Carla Power)著If the Oceans Were Ink――An Unlikely Friendship and a Journey to the Heart of the Quran(『たとえ海がインクであっても――奇妙な友情とコーランの心髄への旅』)(2015年 ヘンリーホルト刊)の邦訳です。 副題にある「奇妙な友情」とは、著者である気鋭のアメリカ人女性ジャーナリスト、カーラ・パワーと、書における彼女の対話の相手、イスラム学者のモハンマド・アクラム・ナドウィー師と

    『コーランには本当は何が書かれていたか?』 - HONZ
    bell_chime_ring238
    bell_chime_ring238 2015/11/22
    キリスト教は中世に腐りきって、一度解体的出直しと言うべき宗教改革を経て、プロテスタントの理論的裏付けのもと近代民主政ができた。イスラム教には自己批判を促す強烈な対立軸がなかったのかなあ。
  • マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー

    プロレスには人生の大切な全てが詰まっている!『パパはわるものチャ... 2018年09月23日 プロレスは人生の縮図だ。 人生では勝つことも負けることもあるけれど、勝ってばかりだと面白くないし、反対に負けてばかりでもやるせない。 絶対に勝たなければいけない時もあるし、勝ちを譲った方が良い場面...

    マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー
    bell_chime_ring238
    bell_chime_ring238 2015/08/30
    生きる価値を人が決めてはいけない、神のみが裁く、という宗教の教えはこの漫画みたいな独善的正義を戒めるためでもあるんだよな。年食ってくると、宗教が社会を内側から支えてることが身に染みて分かってくる。
  • 『極限高地』天空の街で、祈るように暮らす人々 - HONZ

    世界が猛スピードで画一化している昨今だが、多様性を保持する源泉は自然の中に残されていた。チベット、アンデス、エチオピア。標高2000m〜4000mに住む極限高地の人々には、現代社会が忘れてしまった何かがある。地理的、気象学的にも特異な自然環境ゆえの孤立した暮らしの中には、他の地域に見られない独自の文化が粛々と受け継がれているのだ。 書は、極限高地と呼ばれる特殊な地域に住む人々の営みを追いかけた写真集である。撮影は、ドキュメンタリー写真家の野町和嘉氏。30年にも渡って彼が何度も訪れた、3ヶ所の高地における異次元な風景。それらをさらに俯瞰で眺めると、暮らす人々の間に普遍性も見えてくる。 厳しい自然環境を生き抜いている人々は、地域によって平地では考えられないような生活を強いられている。その中で人々は慎ましく満ち足りた祈りの日々を、世代を越えて受け継いできた。歳月を経て醸成されてきた民族文化の光

    『極限高地』天空の街で、祈るように暮らす人々 - HONZ
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