衆院選が公示された18日。福岡県飯塚市で開かれた出陣式で、全国行脚中の首相、麻生太郎(68)=自民党前職=に代わって妻、千賀子(59)が「麻生に力を与えてください」と訴えると、脇に立つ長男(24)と長女(22)も深々と頭を下げた。 首相の選挙で、子供らが選挙応援に加わるのは初めてのことだ。米国留学中の長男は7月初めに帰国し、「選挙の現場は厳しい」と難色を示す首相を説得して、支援者回りを始めた。「父の本当の姿が伝えられていない」と感じたからだ。 ミニ集会や地域の会合では、父との思い出や、激務でも愚痴一つこぼさない家庭での姿を語ってきた。投票日まで父の応援に集中する予定だ。 首相の曾祖父、太吉が起こした炭鉱に始まり、今では病院や人材派遣、ソフトウエア開発など、さまざまな事業を展開する「麻生グループ」。地元に広く、深く根を張り、選挙のたびに抜群の集票能力を発揮してきた。 が、その王国でも自民離れ