海江田万里経産相が7月4日佐賀県に出向いて「原発は安全です」と宣言して、定期点検で停止中の玄海原発2、3号機の運転再開を迫ったこと自体、大臣が官僚の操人形に堕していることを象徴する恥ずべき光景だが、それを待ってましたとばかり受け入れて運転再開に同意した玄海町の岸本英雄町長のためらいのなさもまた常軌を逸している。 ●町長が原発土建のボス それもそのはずで、同町長は同原発関連の工事を多数受注してきた地元土建業者「岸本組」の元専務・営業本部長で、今も実弟が社長を務める同社の第2位の大株主。このことは共産党の機関紙『赤旗』が報じ、その後『西日本新聞』がフォローし、さらに一部全国紙もベタ記事程度で報じたが、余り知れ渡っているようではないので、7月10日付『赤旗日曜版』の「玄海町再稼働"容認"の裏側/町長と原発の"利益共同体"」及び同日付『西日本新聞』の「玄海町長実弟企業に原発マネー17億円」の記事か