【ワシントン=青木伸行、ニューヨーク=黒沢潤】オバマ米大統領にとりキューバとの外交関係正常化は新たなレガシー(政治的遺産)となる大きな成果だ。ただカストロ政権下ではオバマ政権が批判してきた劣悪な人権状況が今も続く。両国の首都で大使館は再開はしても、重要な問題を残したままの見切り発車となりそうだ。 オバマ氏とカストロ国家評議会議長が関係正常化に乗り出すと発表した昨年12月以降、キューバの刑務所から53人の政治犯が釈放された。カストロ政権によればキューバ国内には今、政治犯が存在しないことになっている。 しかし、キューバの反政府団体「キューバ人権国民和解委員会」のエリザルド・サンチェス氏(71)によれば、今月19日時点で、少なくとも60人の政治犯が刑務所に収容されている。反政府武装活動家7人や、亡命するため飛行機や船の乗っ取りを実行または計画した者12人などだ。 刑務所から保釈された政治犯11人
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