朝鮮学校5校に対する県の補助金支出(平成23年度約6300万円)をめぐる問題で、神奈川県の黒岩祐治知事は31日の定例会見で、支出の条件としていた北朝鮮による日本人拉致事件に関する授業の継続実施を確認するため、昨年に引き続き県として近く授業を視察することを明らかにした。「去年は去年。われわれの要望に合わせて行われた1回だけでは意味がない」と話した。 反日的との批判のあった教科書の拉致に関する記述について、学校側は昨年5月、削除する改訂を行ったと県に報告。拉致の記述がなくなったことを問題視した黒岩知事は、25年度の朝鮮学校教科書改訂時に適切に記載するよう学校側に求めており、会見では「教科書本体に入ることがわれわれの求めていることだ」と述べ、従来の方針堅持を表明した。