安倍晋三首相が3日、日本軍「慰安婦」問題で「日本が国ぐるみで性奴隷にしたと、いわれなき中傷が世界で行われている」と発言したことは、日本軍の関与を認め謝罪を表明した「河野官房長官談話」(1993年)を「継承する」とした自らの立場を否定する、二枚舌的態度を示したものにほかなりません。 核心の否定 安倍首相は9月14日のNHK番組で、朝日新聞が、過去に掲載した「慰安婦を強制連行した」とする吉田清治氏の証言の記事を取り消したことに関し、「世界に向かって取り消していくことが求められている」とし、「事実ではないと国際的に明らかにすることを、われわれも考えなければならない」と述べていました。3日の首相発言で、それが日本軍「慰安婦」制度が性奴隷制であったという核心を否定するものであることが明確になったのです。 「朝日」が取り消した「吉田証言」は、「河野談話」の根拠とされたものではなく、その取り消しで「河野
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