フランスで勢いを増す極右政党「国民戦線」(FN)が国政での影響力拡大に向け、地方で実績作りに取り組んでいる。今春の統一地方選では11人が市長に当選。中でも、カンヌやニースなどの保養地に近い地中海沿いの街、フレジュスの市政はしばしば地元メディアに取り上げられ、注目を集めている。現地でFN市長の手腕を探った。(仏南東部フレジュス 宮下日出男) 失敗を教訓に フレジュス市中心部の市庁舎。バルコニーにはフランス国旗だけが翻る。以前あった欧州連合(EU)の旗は、EUに批判的なFNのダビッド・ラシュリーヌ市長(27)が4月に就任した後、撤去された。 「旗などどうでもいい。街の問題と関係ない」。近くで家電販売店を営む女性(63)が話す。メディアの取材には「今のところ、いい感じよ」と答えるという。 人口約5万2千人の市は周辺に比べて観光客を引きつけられず、活気を失っていた。新たな市長は音楽祭などのイベント
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