現在、橋下徹大阪市長の間近で彼を見ているという高橋洋一さんの最新刊。『正論』の総理大臣に望ましい人物として高橋さんは橋下氏を推薦していることからもわかるように、橋下氏の「改革」に期待し、事実上のブレーンによるわかりやすい「大阪維新」の解説になっている。僕もいままでさんざん、メディアやネットでの断片的もしくは好き嫌いの次元レベルの発言を見聞してきただけに、本書はいまのところまとめて読むに値するただひとつの大阪維新・橋下本といっていいだろう。例外としては、大阪の公務員組合との確執とその問題点を描いた『POSSE』の熊沢誠論説だけである。 内容をいくつか箇条書きしてみる。 1 大阪都構想は単なる都市改革ではなく「道州制」につながる。道州制(基礎自治体ー道州―国)が効率的にマネジメントできる単位。基礎自治体がほとんどの仕事を行い、そのあまりを道州、さらにあまりを国がやるという形で「小さな政府」構想
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