女性ならではのこまやかな気配りやコミュニケーション力が、独居高齢者の孤立を防ぐほか、大災害時の防災能力を高めることにもつながっている。小さな子供を事故や不審者から守る「地域の目」になっているケースも多い。 次世代の党の平沼赳夫党首は安倍政権の女性政策について「『子育ては社会でやるから、女性も外に出て働くべきだ』という乱暴な主張に聞こえる」と指摘した。こうした見方に真摯(しんし)に耳を傾けるべきだ。 人生のコースの選択は個人の価値観に根ざしている。首相も所信表明演説で「子育ても一つのキャリアだ」と語ったはずだ。経済成長を重視するがあまりに、専業主婦を目指す女性が後ろめたさを感じる社会になってはならない。 「女性が輝く」という意義をいま一度見つめ直し、専業主婦も含めたさまざまな選択ができる社会でありたい。