なぜ湊かなえさんがこんな爽やかな青春小説を書いたのか?疑問になって調べてみたら、住野よるさんんとの対談記事にこう書いてあった。 「ぜひ若い人たちにも新聞を、そして連載小説を読んでもらいたかったので、十代の子が主人公で身近な社会問題に取り組むような話がいいかなあと考えたら、それができるのは放送部じゃないかと思いつきました。」と。 なるほと、陸上部を続けることができなくなった圭祐にはこんな道があったのか。正也にリードされるように放送部の魅力に気づいていく圭祐は、いつの間にか、自分の思いをしっかり伝えるようになる。 「人が一生懸命に取り組んでいるものを笑ったり、悪口を言ったり、無視をしたり、失礼なあだ名で呼んだり。そんなくだらない会話に加わるくらいなら、嫌われる方がマシだ。」 こう言い切れたことが彼の内面の成長だ。 次の作品では、きっと圭祐が真ん中になって何かを成し遂げるだろう。 どんなゴールが