いよいよ間近に迫った近代史上初の譲位。前回の譲位は約200年前の光格(こうかく)天皇の代に行われたが、当時の天皇はどのような存在だったのだろうか。古文書や絵図で江戸時代の朝廷や天皇のあり方をさぐる特別展(江戸時代の天皇)が、東京都千代田区の国立公文書館で開かれている。 (文化部 磨井慎吾) 信長の朝廷認識は? 約260年間続いた江戸時代。その初期と末期とでは、天皇の持つ存在感は大きく異なる。 江戸時代初期は、安土桃山時代からの流れをくむ。そもそも天下統一の道筋を最初に作った織田信長は、朝廷に対しどうしたいと考えていたのか。本能寺の変の直前にあたる天正10(1582)年4~5月にかけて、信長を太政大臣か関白か征夷大将軍かのいずれかに任官させたい(三職推任)という正親町(おおぎまち)天皇の意向に対し、信長側が返答を保留したことを記した公家の勧修寺(かじゅうじ)晴豊の日記「日々(にちにち)記」は
![「明和9年」はめいわく? 江戸の元号や譲位の史料一堂に](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/6dbd6c20215c7a56775de525372fa32103e3bd7b/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.sankei.com%2Fresizer%2FsW4opFIhfMbAyLIDCFXBjfVdto0%3D%2F1200x630%2Fsmart%2Ffilters%3Aquality%2850%29%2Fcloudfront-ap-northeast-1.images.arcpublishing.com%2Fsankei%2FVP2KZJKEUJPJVI6IRDQCNXQTQE.jpg)