官邸記者クラブで20年前に起きた「指南書事件」が問いかけるもの 森喜朗首相の「神の国発言」釈明会見の水面下で何があったのか 高田昌幸 東京都市大学メディア情報学部教授、ジャーナリスト メディアが時の政権を忖度し、妥協し、すり寄り、そして敗れる。ずっと昔からあったメディアの歪みを、多くの市民は詳らかに知らないかもしれない。当のメディアが自らのマイナス課題を避け、記事や番組としてほとんど伝えてこなかったからだ。 今からちょうど20年前、2000年の森政権下で起きた「指南書事件」はその象徴であり、首相官邸と政治記者の関係を示す空前の“事件”だった。 森首相の「神の国発言」 延期になった2020東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗氏は2000年当時、日本の首相だった。指南書事件の発端はその5月15日である。 森首相は神道政治連盟国会議員懇談会の創立30周年記念祝賀会に出席。その場での
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