昨年10月に北海道根室市郊外のエゾシカ養鹿場にフェンスを越えて侵入し、飼育中のエゾシカを襲って食べていたとみられるヒグマが捕獲されていたことが明らかになった。体長126センチ、体重86キロの雌で昨年12月2日に箱わな(幅1・5メートル、奥行き3・6メートル)にかかり、殺処分された。14日の市議会予算特別委員会で中村久議員(立憲民主)の質問に市農林課の鵜飼豪生課長が答えた。 このヒグマは、高さ2・7メートルのフェンスの支柱を伝って侵入と逃走を繰り返し、エゾシカを襲撃。市は道が出没時の対応指針で定める「問題個体」で3段階中2番目(農作物への被害など人間活動に実害を及ぼす)に当たるとして駆除を視野に箱わなを設置し、養鹿業者は電気木柵で対策を進めた。捕獲後、被害が止まったため、市はこの1頭が「犯人」だったとみている。