一月下旬になってヨーロッパの一部の地域は、1941年以来という記録的な大雪に見舞われている。24時間で3メートル以上の降雪が記録されたりしている。 休日を得て、スロバキアのタトラ山地を縫う道を1人でドライブしていたリチャード・クラルさんも、予想外の大雪のために、雪崩に巻き込まれ危うく命を落しかけた。いや、彼のアウディに60本もの缶ビール(500ミリリットル缶)が積まれていなかったら、たぶん死んでいたところだろう。 ビールを食料代わりに飲んで助かったという話かと思うあなたは、ちょっぴり想像力が足りない。たしかにエネルギー源にもなっただろう。だが、クラルさんを窮地から救ったのはビールがもたらす副作用の方である。 彼は気持ちを落ち着かせて脱出法を考え直そうと缶ビールを開けた。その瞬間、彼に名案がひらめいた。ビールを飲んだら、おしっこが出る。おしっこで雪を溶かせばいいじゃないか。 クラルさんは、缶