消毒薬、マスクだけじゃない――新インフル対抗の“秘密兵器”:樋口健夫の「笑うアイデア、動かす発想」 SARS(重症急性呼吸器症候群)が流行した2002年当時の筆者はネパールのカトマンドゥで現地駐在事務所の所長を務めていた。パンデミックが避けられない事態になるに連れて、このまま滞在していると全滅してしまうような嫌な気分になったものだ。そんな筆者には秘密兵器があったのだ。 先週「SARSから新型インフルエンザへ」を執筆してから、SARS(重症急性呼吸器症候群)のことをいろいろ思い出してきた。2002年当時の筆者はネパールのカトマンドゥで現地駐在事務所の所長を務めていた。事務所でたった1人の日本人でもあった。 SARSの発生で、まったく身動きが取れなくなった。日本の本社では、不用意な海外出張を禁じていたが、筆者の場合はすでに現地にいたわけで、どうしようもない。徐々にパンデミック(世界的な流行)が