記憶はどのように消えていくのか:科学ニュースの森

2014年05月13日 記憶はどのように消えていくのか 背景： 記憶は健康な生活を送る上でなくてはならないものであり、記憶喪失や健忘症は大きな障害となる。しかし忘れることも必要なことであり、嫌な記憶を忘れられないと日常生活にも支障をきたすことがある。 要約： 幼少期の記憶はほとんどの人々が失っており、それ以降も時が経つにつれて記憶から抜け落ちていく。これらは、新たな神経細胞（脳細胞）が作られる過程で失われることが、カナダはトロントのThe Hospital for Sick ChildrenのPaul Frankland・Sheena Josselyn博士夫婦らによって判明した。 脳細胞は胎児期に多く作られ産まれた時には機能する脳が形成されている。しかし外界へ出ると音や光など数限りない情報と触れ処理しなくてはならないため、神経発生と呼ばれる現象によって新たな脳細胞が海馬内で作られ、新たな記