信長が戦った最大の敵は、戦国時代の「デフレ経済」だった！ 連載 田中秀臣の超経済学

評論家とは何か？ それは専門的な知と世間知の間を巧みに橋渡しすることで、私たちに現実を見る目を提供する人たちであろう。さらに言えば、時には荒れ狂う大河に橋をわたすというリスクを担うことでもある。最新作『経済で読み解く織田信長』（ベストセラーズ）は、著者である上念司氏が評論というリスクを背負い、世の中に投じたスリリングな剛速球である。 上念氏の『経済で読み解く』シリーズは、「大東亜戦争」「明治維新」に続く三作目であり、ますます著者独特の歴史眼に磨きがかかってきた。しかも前二作が現代に近いこともあり、資料や研究蓄積が豊富であった。対して今回は経済史的には資料が乏しい室町・戦国時代にかけての話題である。それだけに著者の挑むハードルは格段に上がり、またそのリスクを伴うだけに読書の楽しみもより増してくる。

[maturi]

マネタリズム

[hobbling]

室町時代は貨幣経済自体が近代のように全面的に浸透してるわけではない。偽銭が横行したり、生産能力の貧弱さも合わせてデフレと言って良いものかどうか。

[myogab]

信長の行為は旧体制の乗っ取りであって、社会全体で見るなら旧体制が失った分と新体制が得たものを差し引いて見るべきで、一勢力に閉じた視点で急成長して見えてもねえ。応仁の乱から信長までの時差の扱い雑くね？

[ookitasaburou]

経済評論家の上念司氏が上梓した『経済で読み解く織田信長』である。

[Baatarism]

この「室町デフレ」は、石見銀山、生野銀山、佐渡金山などの開発によって、日本が金属貨幣を生産できるようになった結果、終わりを告げたのでしょうね。