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美しい爆撃機の記憶/B-29の昭和史(若林宣) - 見もの・読みもの日記
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美しい爆撃機の記憶/B-29の昭和史(若林宣) - 見もの・読みもの日記
〇若林宣『B-29の昭和史:爆撃機と空襲をめぐる日本の近現代』(ちくま新書) 筑摩書房 2023.6 太平洋... 〇若林宣『B-29の昭和史:爆撃機と空襲をめぐる日本の近現代』(ちくま新書) 筑摩書房 2023.6 太平洋戦争(あるいは大東亜戦争、アジア太平洋戦争)について、今なお多くの日本人が、戦争末期の数か月間に行われた日本本土空襲を記憶している。本書は、太平洋戦争を象徴する存在となった爆撃機ボーイングB-29スーパーフォートレスと日本人の歴史をひもとくものである。 私は昔から「飛行機」と「空爆」の歴史に関心があって、この分野の既刊書をかなり読んできたが、新しく気づかされたこともいろいろあった。ひとつは、第一次世界大戦は人々が戦闘機どうしの空中戦を空の一騎打ちのように見なし始めた戦いであったが、戦略家は航空隊の圧倒的な優位性(前線を飛び越えて敵の補給路やはるか後方の生産施設を攻撃できる)に気づいていたという記述。「一騎打ち」とか「撃墜王」の清々しさは神話でしかないのだ。 アメリカでB-29開発につ