(3ページ目)売上2兆円、ドン・キホーテ創業者が「日本経済を決定的にダメにした」と断言する“A級戦犯”とは？ | 大企業の光と影 | 文春オンライン

思えばあの頃の私は、「とにかく金儲けをして、のし上がって偉くなるんだ」という一心のみで、何一つとして恵まれているものはなかった。しかし今から考えれば、そこには「恵まれない幸せ」というものが確実にあったように思う。 何も恵まれていなかったからこそ、逆に何の制約もなく自由自在に、運の三大条件──「攻め」と「挑戦」と「楽観主義」を思い切り追求して実践し、結果としてその果実を、あり余るくらい享受することができた。 『運 ドン・キホーテ創業者「最強の遺言」』（文春新書） “恵まれない幸せ”と“1％の悲劇” 具体的に言えば、とにかく独自の個性を光らせて、埋没することのない目立つ店にすることに全力を注げた。間違いなくこれが、私のビジネス運を切り開いた第一歩である。 それに対して、下手に恵まれているとこうはいかない。中でも私がよく引き合いに出すのは、「1％の悲劇」というやつである。 どういうことかというと