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【第914回】憲法改正の好機が到来した
国際情勢の変化は日本に憲法改正の必要を促している。ウクライナ戦争によって北大西洋条約機構(NATO)... 国際情勢の変化は日本に憲法改正の必要を促している。ウクライナ戦争によって北大西洋条約機構(NATO)諸国はこぞって防衛面の強化に乗り出し、とりわけ軍事忌避の傾向が強かったドイツは国内総生産(GDP)の1.5%だった防衛費を一挙に2%以上へ引き上げることになった。日本の防衛努力強化の動きに敏感な米国の一部リベラル派に存在した「軍国主義復活」警戒論も、当面は静かである。憲法改正はいま3度目のチャンスを迎えている。 ●逃した2度のチャンス 最初のチャンスは1979年12月のソ連のアフガニスタン侵攻で訪れた。当時のカーター米大統領は80年1月の一般教書演説で、ペルシャ湾岸地域を支配しようとするいかなる外国勢力の試みも「米国の死活的利益に対する攻撃と見なす」と述べ、軍事力を含む必要なあらゆる手段で撃退するとの強い姿勢を示した。同時期に訪日したブラウン米国防長官は、大平正芳首相、大来佐武郎外相、久保田