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病中の女郎 ~『変化物春遊』その9~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
寛政五[1793]年刊、桜川慈悲成作・歌川豊国画『変化物春遊(ばけものはるあそび)』 ※この記事では、... 寛政五[1793]年刊、桜川慈悲成作・歌川豊国画『変化物春遊(ばけものはるあそび)』 ※この記事では、国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しております。 変化物春遊 : 2巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション ※画像はクリックすると拡大します。 【原文】 大坂新町に節木《ふしき》[伏木?][藤木《ふじき》?]と言ふ女良、至つて器量麗しく有りけるが、年々《とし/゛\》京大坂へ小道具買い出しに行《ゆ》きける、小道具屋の大五良と言ふ者、大坂へ行く度にこの節木を呼び遊びける。 或る時、 「かの節木呼びくれよ」 と言へば、茶屋の主《あるじ》、 「節木は此の程病気なり。如何な出でまじ」 と申しける。 大五良、 「何分《なんぶん》呼びてくれよ」 と只管《ひたすら》亭主に言ゝける故《ゆへ》、その事節木へ申し遣はしけれバ、病中なれども馴染み故、節木は来たり。 段/\懇《ねんご》ろ
2020/01/24 リンク