リニアの行方：「ＪＲ解析、精度に限界」 県専門部会、湧水流出回避に課題 ／静岡 | 毎日新聞

国の有識者会議に対する評価案を話し合う県専門部会の委員＝静岡県県庁で２０２１年２月１５日、山田英之撮影 未着工のリニア中央新幹線南アルプストンネル静岡工区を巡り、大井川の水問題を話し合う県の地質構造・水資源専門部会（部会長、森下祐一・静岡大客員教授）が１５日、開かれた。国土交通省の有識者会議に対する県の評価案を協議、掘削でトンネル内に湧き出る水の県外流出量を予測したＪＲ東海の解析方法について「解析精度に限界がある」と指摘した。流域１０市町の首長や利水団体の意見を聞き、国交省に提出する。【山田英之】 ７日にあった国交省の第８回有識者会議で、ＪＲ東海は山梨県側に流出するトンネル湧水（ゆうすい）の総量をＪＲモデルの解析方法で３００万トン、静岡市モデルの解析方法で５００万トンと予測した。これに対し、県は「両解析モデルは解析精度に限界がある。変化の傾向を知るには有効だが、河川流量への影響を正確に予測