敗戦から逃避行、298人集団自決 満蒙・大兵庫開拓団2世語る | 毎日新聞

父山下幸雄さん（右）と開拓団の写真資料に見入る文生さん（中央）＝兵庫県豊岡市但東町で2021年、浜本年弘撮影 第二次世界大戦末期、旧高橋村（現兵庫県豊岡市但東町）から国策に従って、103戸約500人が満蒙開拓団「大兵庫開拓団」として旧満州（現中国東北部）へ移住した。それから約1年半後、敗戦による逃避行の末、1945年8月17日、母子やお年寄りら298人が増水した川で集団入水自決した。家族の中で1人生き延びて帰郷し、戦後を歩んだ元団員の2世が20日、尼崎市で開催される集いで、過酷な親の体験と心情、肉親と古里を巻き込んだ戦争について語る。【浜本年弘】 集いのテーマは「中国残留日本人の歴史を辿（たど）る」。集いの第3部で、旧高橋村の開拓団員2世が登壇。但東町在住の山下文生（ふみき）さん（61）、宮垣千恵子さん（73）＝旧姓安井＝らがそれぞれ思いなどを語る。こうした集いで発言するのは初めてという。

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「父は私が学校から帰るとすぐに畑仕事の手伝いをさせて、いつもそばに連れていた。修学旅行や遠出の時は『顔を見るのは最後かもしれない』と言われた」それはもうPTSDだ…