ポスト「民主主義」の世界：イエスは「汝の敵を愛せ」と言った 米国政治と宗教、そして分断 | 毎日新聞

トランプ前米大統領の有力な支持基盤になったのが、キリスト教徒の中でも保守的な福音派だ。米国の人口の約25％を占めるとされ、大統領選をきっかけとする社会の分断に大きな影響を与えた。トランプ氏がウクライナ疑惑を巡り2019年に弾劾訴追された際、福音派の有力誌「クリスチャニティー・トゥデー」の当時の編集長として「罷免すべきだ」との論説を書いたマーク・ガリ氏に宗教と分断について聞いた。 「トランプ氏は宗教的な偽善者」 あの論説を書いたのは、世界で最も強い国の大統領として、トランプ氏が道徳的にふさわしくない危険な人物だと思ったからだ。移民問題や中絶問題など彼の政策に異議があったからではない。福音派の右派には、彼を狂信的に支持し、救世主であるかのように語る人がいた。彼の不道徳を無視する人々の問題も指摘する必要があった。 論説は批判され、殺害予告もあった。だが、同時に「発言してくれてありがとう」という賛

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『イエスは「汝（なんじ）の敵を愛せよ」と言った。どのような宗派であれ、キリスト教徒としてその言葉を真剣に受け止めるのであれば、それを実践すべきだ』たぶんユダヤ教徒なんだよ。『隣り人を愛し、敵を憎め』。

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福音派など（社会の隅に追いやら キリスト教右派は「あなた方の言う通りだ」と、自分たちが聞きたい言葉を言ってくれるトランプ氏に好感を抱いた。怒りを表現するのに、トランプという「乗り物」は完璧な手段だった