法廷に立たされた兵士たち 「戦争犯罪」を公正に裁けるのか | 毎日新聞

集団埋葬地を視察する国際刑事裁判所（ICC）のカーン主任検察官（左手前）ら＝首都キーウ近郊のブチャで2022年4月13日、ロイター ロシアによるウクライナ侵攻が4カ月を迎える中、双方が敵国兵士の「戦争犯罪」を問う裁判を進めている。ウクライナの法廷がロシア兵に終身刑を言い渡す一方で、親露派勢力の「法廷」がウクライナ軍に従軍していた外国人兵士3人に死刑を宣告した。戦争当事国の法廷が相手国の兵士を公平に裁けるのだろうか。 ロシアの侵攻開始から3カ月が近づいていた5月23日。ウクライナの首都キーウ（キエフ）の裁判所では、ロシア軍の戦争犯罪を問う初めての判決の言い渡しを控えていた。 ロシア軍の軍曹、シシマリン被告（21）。攻め込んだウクライナ北東部スムイ州の村で、自転車に乗っていた民間人の男性を射殺した罪に問われた。これまでに「非を認める。どうか許してほしい」と訴追内容を認め、遺族に謝罪してきた。