東日本大震災：福島第1原発事故 森林保全、置き去り 250平方キロ 帰還困難区域の8割 ／福島 | 毎日新聞

帰還困難区域の山林にある登山道には大量の倒木や落石があった＝福島県浪江町で2022年11月17日、尾崎修二撮影 東京電力福島第1原発事故に伴い福島県内7市町村に残る帰還困難区域のうち、8割の約250平方キロが森林であることが国と県への取材で分かった。環境省は生活圏を除いて森林を除染しない原則を示しており、広大な森林が手付かずのまま残る見通しだが、専門家からは保全管理の在り方について議論を求める声が上がる。【尾崎修二】 帰還困難区域内には希望者が戻るための「特定帰還居住区域」が新たに設定され、2029年までに避難指示が解除される。特定帰還居住区域は主に帰還希望者の日常生活圏に設定されるため、多くの森林が対象から外れる見込みだ。特定帰還居住区域の認定1号となった双葉、大熊両町の3行政区でも山林が区域から外れた。