落合博満氏が教えてくれた「記者席を離れる」大切さ 変わる取材現場 | 毎日新聞

スポーツの現場取材が様変わりしている。記者の仕事はデジタル配信が主流となり、アクセス数や有料会員の獲得数が可視化され、その記事がカネになるのかが問われるようになった。何が読まれるかはアルゴリズムで分析され、人工知能（AI）が瞬時に文章を作れる時代。では記者は何を書くのか。 元スポーツ新聞記者でノンフィクション作家の鈴木忠平さんはプロ野球・中日ドラゴンズの番記者だった当時、監督の落合博満さんの取材を通じ、記者独自の視点を持つ大切さに気づかされたという。その鈴木さんが一本のコラム（※注釈）に込めた思いを聞いた。 自分だけのアングルを見つけられるか このコラムは「スポーツライターよ、どこへ行く」と題して、雑誌「世界」に書いた。提言ではなく、私自身の葛藤を表現した。 米大リーグの大谷翔平選手の活躍が連日、メディアで報じられている時期だった。私も毎朝、中継を見て、試合の記事を読んだが、本人のコメント

[wackunnpapa]

“誰も行かない場所に行き、自分だけの景色を見て、自分だけの言葉を聞く。それらが記事の価値になると分かった。”