マイナス金利解除への道「落とし穴はどこに？」 | 経済プレミアインタビュー | 今沢真 | 毎日新聞「経済プレミア」

参院財政金融委員会で金融政策に関する質問に答える日銀の植田和男総裁＝国会内で2023年11月9日午後1時33分、竹内幹撮影 門間一夫・元日銀理事に聞く（下） 植田和男・日銀総裁が就任してから9カ月になる。日銀はこの間、長短金利操作の政策修正を2度行い、長期金利の上限を柔軟化した。元日銀理事の門間一夫・みずほリサーチ＆テクノロジーズ・エグゼクティブエコノミストは「うまくコミュニケーションをとってきた」と高く評価する。門間氏にマイナス金利解除に向けたリスクを聞いた。 ――植田総裁の9カ月を100点満点で評価すると何点ですか。 ◆門間一夫さん 90点くらいです。非常にうまく金融政策を運営しています。日銀は昨年7月と10月に長期金利操作を柔軟化しました。「長期金利の上限は1％をメドとする」といった目標は残っていますが、上限は有名無実化しており、撤廃とほぼ同じ状況です。 市場に大きなインパクトを与え

[kechack]

市場の実勢に反して長期金利を無理やり抑えると、日銀が相当多額の国債を買わなければいけなくなり、市場の機能がさらに低下してしまいます