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『戦狼中国の対日工作』はキーパーソンの人となりに注目した中国影響工作の参考書だった|一田和樹のメモ帳
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『戦狼中国の対日工作』はキーパーソンの人となりに注目した中国影響工作の参考書だった|一田和樹のメモ帳
『戦狼中国の対日工作』(安田峰俊、文藝春秋、2023年12月15日)を読んだ。ほぼ発売と同時に入手したの... 『戦狼中国の対日工作』(安田峰俊、文藝春秋、2023年12月15日)を読んだ。ほぼ発売と同時に入手したのだが、なかなか読むことができなかった。本書はキーパーソンに注目し、その人物像を掘り下げることで行動の理由など解き明かしている点で、中国に関する類書と一線を画している。 ●本書の内容本書で取り上げている主なキーパーソンは、下記の4人の人物だ。 ・習近平の’個人情報をネット上に晒したハッカー集団の肖彦鋭 ・中華人民共和国駐大阪大使級総領事の薛剣 ・習近平 ・親中国映像ディレクターの竹内亮 ・元CCTVのジャーナリストで中国メディア界の重鎮だった王志安 本書はまず中国が世界53カ国、100箇所以上設置したと言われる「海外派出所」の実態を暴くところから始まり、元から計画されていたものではなく、中国の地方公安当局がそれぞれ勝手に設置し始め、数が増えたところでネットワークするようになったと推定してい