侍の思想と百姓の思想──ネット民のための丸山眞男入門（ンジャメナ）｜LIMiNAL/リミナル

見出し画像：福本伸行『最強伝説黒沢』6巻より ◆はじめに──文系のボンクラ ……数学の実力がないには我ながら呆れている。代数だいすうの試験などと聞いたら殊ことに身震みぶるいする。 実際、僕ほど徹底した非理科的な人も少ないだろう。代数、幾何きか、物理、化学……一つとして満足にできるものはない。物理化学などはあきらめたが、代数幾何などはまだまだこれから当分ある重要学科だ。ゆえに「受験」などという事を全然離れても、この夏に数学を大いにやるべき要ようがあるのである。 ところが妙な癖があるもので、数学ができなくても頭必ずしも鈍どんならずの証明として夏目漱石を挙げたり……苦心惨たん、自己について自己弁護をする。こんな事は畢竟ひっきょう負け惜しみだとは万々ばんばん承知していながらも、自分で自分を頭が悪いと断定することはあまりいい気持ちのするものでない。⁰¹ 呆れるほど「数学の実力がない」。理系が苦手で「

[naka_dekoboko]

冷笑系批判っていう基本ゴミなコンセプトをあえて丸山に見出して面白くなっててよかった、小林や太宰をリアリティショーの演者の側におくのもよかった。

[Domino-R]

非常に手際の良い概観。いわゆる冷笑系だって冷笑することの無力は感じてるはずで、その時「百姓」だの「侍」だのは恰好の逃げ場なのよ。自分が冷笑系だとしても逃げるよりはマシだくらいの矜持は持っていい。

[sakidatsumono]

丸山が書いたニーメラーの牧師の話を国語の教科書で読んだ者としては仰天する内容。まあ助手になれたんだから頭いいんだろう。

[muchopapa]

恐れ入った。相当力のある書き手だと思う。素晴らしい。

[gomer-pyle]

映画や小説がそんな扱いだったとは。何なら良かったんだろう。落語とかかな。

[cocoaCargo]

侍という観念上の存在を百姓（ネット民）というそれ以外の存在と対比している時点で不公平。いったい誰が侍に該当するのか？後に続く人間は著者の人格ではなくアウトプットの文章だけを参照した方がよい

[blue_short]

“ 民主主義や人権といった近代的なフィクションを健全に運営するためには、それがあくまでフィクションであることを自覚しながら半身で信じる半信半疑の姿勢が必要だ”

[nornsaffectio]

面白い丸山評だった。冷笑系との自己規定から始まる探求というのがネット民的にすごくリアル。こういう読み方もあるんだな。フィルターバブルの陰謀論が台頭する昨今、無責任の体系等々の丸山の指摘は良い解毒剤。

[gorokumi]

“あいつもバカ、こいつもバカと他人の思想を否定した小林がたどり着いたのは、オレは現実離れしていないという自負だけが残る「思想の砂漠」とでもいうべき不毛な世界”

[cinq_na]

丸山眞男に限らず、思想的なモノが世の中から忌避されるようになったと言うことでしょう。赤木智弘が言及しなければ名前さえ知らない人が増えるくらいに。

[Windymelt]

面白かった

[shoh8]

“思春期にロクに恋愛もせず30歳で結婚する頃まで映画漬けだった丸山に、映画を通じて人間になるほかに選択肢はない。” /丸山眞男をある角度から表すとこういう人物評になるのはとても面白い

[taka_pop]

内容はともかく、丸山眞男について興味をもった。

[gnt]

ひっぱたかれて消えたのか

[Mozhaiskij]

この文で言われている「侍」という言葉もどことなく頼りない印象があるな。ドストエフスキーやモーツアルトを嗜む程度で侍になれてしまうというのもどうなのか

[inamem9999]

序文でお腹いっぱいだが丸山眞男という人物と著作には興味を持った

[kenzy_n]

共に教養が深かったりボンクラもいたりする層。

[hihi01]

あとで読まみます。多分ジェイン・ジェイコブズの倫理の話の日本版かと。