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猛暑に注意を
note.com/kenta_ichimura
※本記事は、『応答』(コトヒキ会、2024年)所収の論考を一部加筆・修正のうえ、転載したものである。 「僕たち」を抱きしめて さやわか論大玉代助 全ては主観性を失って、歴史的遠近法の彼方で古典になっていく。 いつの日か、現在の私たちも、未来の誰かの古典になるのだろう。 米澤穂信『氷菓』、KADOKAWA、二〇〇一年。 はじめに 二〇二三年、二〇二四年の「現在」 今、私の手元に二〇二三年に発行された二冊の同人誌がある。同人誌なんてどうでもいい? そうではない、という話をこれからしよう。 ひとつは舞風つむじ主宰の早稲田大学負けヒロイン研究会発行『Blue Lose』Vol.3「特集:10年代」。いわゆる批評同人誌になるだろう。二〇二三年、「インターネット退屈日記」なるnoteのアカウントで発表された「学生のあいだで「批評」が人気な理由を聞いてみた(ペシミ×キュアロ対談)」という記事があった。い
見出し画像:福本伸行『最強伝説黒沢』6巻より ◆はじめに──文系のボンクラ ……数学の実力がないには我ながら呆れている。代数だいすうの試験などと聞いたら殊ことに身震みぶるいする。 実際、僕ほど徹底した非理科的な人も少ないだろう。代数、幾何きか、物理、化学……一つとして満足にできるものはない。物理化学などはあきらめたが、代数幾何などはまだまだこれから当分ある重要学科だ。ゆえに「受験」などという事を全然離れても、この夏に数学を大いにやるべき要ようがあるのである。 ところが妙な癖があるもので、数学ができなくても頭必ずしも鈍どんならずの証明として夏目漱石を挙げたり……苦心惨たん、自己について自己弁護をする。こんな事は畢竟ひっきょう負け惜しみだとは万々ばんばん承知していながらも、自分で自分を頭が悪いと断定することはあまりいい気持ちのするものでない。⁰¹ 呆れるほど「数学の実力がない」。理系が苦手で「
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