AI誘発性心理反応｜精神科医 益田裕介

AI誘発性心理反応とはChatGPTなどの対話型生成LLMと長く話しているうちに「気を病んでしまったり（抑うつ症状）」、「自分は選ばれた人間だとわかった（誇大妄想）」とか「社会や政府が悪巧みをしていることに気づいた（被害妄想）」、「家族がいうことは信じられない。自分（もしくはAI）だけが正しい。わかっていない（古代的、万能感）」「本当に正しいことなのか、確認したい（確認強迫）」、その他、幻覚や解離症状などの多様な症状を呈したものです。 AI誘発性心理反応という病名はなく、既存の病気の悪化や共有精神病・誘導妄想性障害（集団ヒステリーのようなもの）の発症を指します。 つまり、もともと精神疾患の素因があった人が、AIという技術と遭遇することで、ストレスや行動変容をおき、病気を発症ないし悪化させたものです。 社会的な問題や生きる困難さを抱えていたり、孤立した状況にある人はAIによって悪影響を受ける