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黒田総裁発言の騒動が示した「リフレ派の終わり」
黒田東彦・日本銀行総裁は6月6日、東京都内で講演し、商品やサービスの値上げが相次いでいることに言及... 黒田東彦・日本銀行総裁は6月6日、東京都内で講演し、商品やサービスの値上げが相次いでいることに言及したうえで「日本の家計の値上げ許容度も高まってきている」と述べ、これを持続的な物価上昇を実現するための「重要な変化」と形容した。 これがたいへんな批判を浴びて、8日に黒田総裁が撤回したことは大々的に報じられているとおりである。 しかし、この発言は予定稿どおりの発言であり、黒田総裁による「失言」というのは正確ではなく、純粋に描写が政治的配慮を欠いた、ラフに言えば民意との齟齬があったという事案と言える。 黒田総裁の発言は日銀の政策姿勢に沿ったもの 擁護するわけではないが、発言はこれまでの政策姿勢と何ら矛盾しない。 2013年以降、アベノミクスの名の下でリフレ政策が目指したのは拡張的な財政・金融政策により日本の民間部門(とりわけ家計部門)の粘着的なデフレマインドを払拭し、インフレ期待を底上げしようと
2022/06/11 リンク