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インターネットやSNSの普及により、今や誰もが「ツイート」のような何気ない意見表明から、思わぬ抑圧を... インターネットやSNSの普及により、今や誰もが「ツイート」のような何気ない意見表明から、思わぬ抑圧を生んでしまう社会となった(ALEX ROBERTSON/GETTYIMAGES) 戦前戦時の日本には、娯楽に対する検閲が存在した。内務省・逓信省の官吏や警察官などが、映画、レコード、舞台演劇、ラジオ放送、新聞書籍雑誌などのメディアに安寧秩序の紊乱(びんらん)や風俗壊乱のおそれがないかをチェックしていた。 当時、メディアは相当程度に普及していた。たとえばラジオの普及率は、日中戦争開戦前年の1936年度には21.4%だったところ、開戦後に普及が加速し、44年度には終戦前のピークである50.4%に達した。これは戦況のニュースに需要があったためでもあった。 ただ、国民のすべてが娯楽を享受していたわけではなかった。国民の中には、お笑い芸人が舞台で滑ったり転んだりすれば〝下らない〟と言い、子どもが映画出
2021/08/26 リンク