川越市が古民家取り壊し予防に実証実験：朝日新聞デジタル

埼玉県川越市は昨年末から、明治時代建築の2軒の古民家を事務所として事業者へ貸し出す実証実験に取り組んでいる。小江戸と呼ばれる川越には古い建物が多数残るが、所有者が新築住宅や貸し駐車場にしてしまう例も多い。収入を得られる多様な活用方法を示すことで、所有者に建物を取り壊すのを思いとどまらせ、景観維持につなげようという試みだ。 実験に使う建物は、油や肥料の販売店だった「綾部家」と、1901年建築の「小島家住宅」。市がそれぞれの所有者と契約し、NEC関連会社にネット環境などの整備や運営を委託した。2月末まで、希望のあった数社が交代で実際に業務を行う。古民家を事務所として使うときの課題や魅力を洗い出すのが狙いだ。 蔵の街「一番街」一帯は国の伝統的建造物群保存地区に指定され、地区外でも所有者から申請があれば、市が独自に景観重要建造物などへ指定して修繕に補助金を出し、古い建物の保全に努めている。民間が飲