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おばあちゃんと泥棒と認知症の話 - ほうれい線上のアリア
まだおばあちゃんが元気だった頃、 実家の隣には小さな鉄工所があった。 一階の半分が作業場 残り半分と... まだおばあちゃんが元気だった頃、 実家の隣には小さな鉄工所があった。 一階の半分が作業場 残り半分と2階が住居になっていて 80歳のおじさんが一人でやっている小さな小さな工場。 日中は多少金属のガチャガチャいう音こそ聞こえてくるが、 こちらの生活に差し障るほどのものではなかったし、 おじさんは多少言葉は荒かったが、面倒見もよく親切で 隣人関係も良好だった。 色々と声をかけ、助けてくれることもあった。 とてもその年齢には見えない若々しいおじさんだった。 特におばあちゃんに認知症の症状が出始めてからは おばあちゃんのことを何かと気にかけてくれていた。 「今日はテレビの音が聞こえないけど おばあちゃん出かけてるのかい? 大丈夫かい?」 と気にしてくれたり。 私も既に家を出ていて、 両親も仕事があり なかなか日中おばあちゃんのことを気がけてあげられる人がいなかったので ありがたく思っていた。 そん
2019/05/09 リンク