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モスクワに残っていた、ほとんど最後のアメリカ人のロシア脱出記
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モスクワに残っていた、ほとんど最後のアメリカ人のロシア脱出記
傷心の離陸(モスクワのシェレメチェボ国際空港、イメージ) REUTERS/Stringer/File Photo <ウクライナ... 傷心の離陸(モスクワのシェレメチェボ国際空港、イメージ) REUTERS/Stringer/File Photo <ウクライナ侵攻前にロシアの友人から送られた「メッセージ」に胸騒ぎを覚えた> 昨年の妻への誕生日プレゼントは、ロシアの国内旅行だった。行き先に決めたのは、ダゲスタン共和国。そこはアメリカ政府からはっきりと「渡航するなかれ」との御触れが出ている地域だった。アメリカ市民にとってはテロや誘拐などの不安要素が多いからだ。 私が客員教授を務めるロシアの大学の総長に旅行のことを伝えると、彼は渡航中止を求めつつも、ダゲスタンの知事に連絡を取り、私たちが安全に旅行ができるよう取り計らってくれた。その旅行は妻への誕生日プレゼントだけではなく、生後1カ月の娘にとって初めての旅行でもあったからだ。 こうしたことから、在ロシア米大使館は昨年の年末年始から定期的に私に注意喚起を行っていた。アメリカ人を標