猫の殺処分、埼玉県内で激減しているが…保護団体が手放しで喜べない深刻な事情 「手弁当頼み」にも限界：東京新聞 TOKYO Web

埼玉県内で犬や猫の殺処分数が減少している。昨年度は猫が64匹、犬が19匹で過去最少。今年も猫の殺処分は過去最少ペースで推移する。ただ、保護活動に携わる団体などからは「殺処分減少は素晴らしいが、猫を取り巻く問題の根深さが矮小（わいしょう）化されている恐れがある」と懸念の声も上がる。（飯塚大輝） 県生活衛生課によると、2002年度には5628匹の猫と5309匹の犬が殺処分されていた。減少の背景には、社会の意識が変わり、責任を持って最後までペットを育てる人が増えたことや、ボランティアの個人や団体による受け入れ、過剰繁殖を防ぐために野良猫の不妊・去勢手術をして放す活動が進んだことがある。 約10年前に動物愛護法が改正され、飼い主の死亡や病気など、やむを得ない事情がない限り、行政が受け入れを拒否できるようになったことも大きい。県内各地の保健所では14年度には猫2259匹、犬1725匹を受け入れていた