分裂維新、政党交付金１３億円めぐり攻防激化 橋下氏反撃に松野氏らは戦々恐々

分裂確実の維新の党で、「カネ」をめぐる攻防が激化している。政党交付金の未交付分（約１３億３０００万円）を残留組が独占するか、橋下徹大阪市長が設立する新党と分けるかの協議が本格化するからだ。松野頼久代表は、大阪系議員を執行部から外すなど着実に布石を打ちつつあるが、政界屈指の発信力を誇る橋下氏らの反撃に戦々恐々としている。 「『党から出て行く』と言っている方が執行部のポストにとどまっているのはどうか、という意見が多数寄せられた」 松野氏は８日、大阪系を束ねる馬場伸幸国対委員長らを解任した後、記者会見でこう説明した。 国会終盤にもかかわらず幹部を刷新したのは、政権への「是々非々」路線を掲げる大阪系を排除し、民主党などとの内閣不信任決議案提出に踏み切る環境を整えるためだが、党の軍資金の争奪戦を有利に進めようという狙いも垣間見える。 政党の分裂には「分党（分割）」と「分派」がある。前者の場合、政党交