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(日曜に想う)事実と正直に向き合いたい 特別編集委員・星浩:朝日新聞デジタル
1979年4月。新幹線もなかった時代だったから、信越線で上野駅から長野駅に向かった。朝日新聞長野... 1979年4月。新幹線もなかった時代だったから、信越線で上野駅から長野駅に向かった。朝日新聞長野支局(現在は総局と言う)に赴任するためだ。新聞記者としての生活が始まるかと思うと、胸がドキドキした記憶がいまも残っている。 警察署を回って交通事故の記事などを書いた。統一地方選の開票日は、県庁で投票結果が発表されるたびにコピーを支局に運ぶという仕事を明け方まで続けた。善光寺が火事になって写真を撮りに現場に走った。翌日、ネクタイが焦げていることが分かり、肝を冷やした。先輩からいつも言われたのは「事実と正直に向き合え」だった。 地元紙の先輩からは「新聞記者の仕事は、事実を集めて権力の内側を描くことだ」と説教された。彼は、転勤の時に長野駅まで見送りに来てくれた。「おまえは東京で頑張れ。ただし、あまり意気込むな。俺は信州で書き続ける」が、送別の言葉だった。 政治記者になったのが85年。中曽根康弘政権の時
2014/09/16 リンク