信濃毎日新聞［信毎web］ オリンパス損失隠し 県内取引企業に広がる困惑

オリンパスが過去に損失隠しがあった事実を明らかにした８日、同社と取引がある県内企業に困惑が広がった。７０年近く前に県内に進出した同社は、今も上伊那郡辰野町と伊那市に生産拠点を持ち、県内企業との関わりは深い。信用失墜から同社の経営が揺らぎ、受注減につながる可能性はないのか、先行きを不安視する声も出た。 「根も葉もないところにうわさは立たないと思っていたが、最悪の事実が出てきてしまった」。同社の伊那事業場（伊那市）に医療用機器の金属部品を納入する地元の金属加工会社社長はそう嘆いた。 この会社は売上高の８割がオリンパス向け。医療用顕微鏡などの部品納入は安定受注が見込める分野といい、「もしオリンパスの経営が傾くことになれば、打撃は計り知れない」と不安感を募らせる。１部上場企業の底力に期待しつつも、「取引先の多角化を迫られる事態も想定しなければ」と気を引き締めた。 オリンパスは高千穂光学工業時

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