家康 毛利へ贈答の礼状…杉並で発見 : 地域 : 読売新聞（YOMIURI ONLINE）

１６００年（慶長５年）９月の「関ヶ原の戦い」の前に、東軍総大将の徳川家康が西軍総大将の毛利輝元に送ったとみられる礼状が、杉並区で見つかった。後に関ヶ原で対立する両者が贈答品などのやりとりをしていたことが分かる史料で、調査した専門家は「家康と輝元の関係を探るうえで貴重な史料」と指摘している。 礼状は、杉並区立郷土博物館に昨年６月、区民から寄贈された古文書１４点の中に含まれていた。調査の結果、これらの古文書は毛利家の重臣の家に残された史料の一部だと分かった。 同館によると、家康の礼状は「正月七日」付で、輝元からの贈り物について礼を述べている。年は書かれていないものの、輝元のことは「安芸中納言」と記されている。輝元が安芸中納言と称されるのは１５９５年（文禄４年）からで、今回の礼状は、同年から、関ヶ原の戦いが起きる１６００年までの５年間に書かれたとみられる。 さらに家康の署名の特徴や当時の政治情勢