日本ファンタジーノベル大賞(読売新聞社、清水建設主催、新潮社後援)が第25回の本年度で休止されることが2日、発表された。 同賞は1989年に創設され、鈴木光司さん、畠中恵さん、森見登美彦さんら数多くの人気作家を輩出してきた。同賞事務局は休止の理由について、「創設から四半世紀の節目を迎え、一定の役割を終えた」と説明している。
28日午前10時45分頃、大分市府内町1、大分市民図書館コンパルホール分館で、天井の一部から大量の水が漏れ、児童書約1万冊がぬれる被害が出た。約3万冊の児童書が置いてあるコーナーは当面閉鎖し、その他は通常通り開館する。 市の発表によると、分館はホール1階の約2200平方メートル。2階に市男女共同参画センター(仮称)を新設することになり、スプリンクラー増設工事が完了したため通水したところ、1階天井裏の配管から水が漏れた。ポンプの元栓を閉めたが、配管に残っていた水が1時間以上流れ続けた。市は、配管が老朽化で破損したとみている。 職員の一人は「突然、天井から水が流れ、子どもたちも驚いていた。利用者と協力してバケツを置き、本の移動などに追われた。利用できそうな本は乾かして使いたい」と話していた。
独フランクフルトで開かれた書籍見本市で、韓国の漫画家からサインをもらうドイツのコスプレファン(10月中旬、工藤武人撮影) 韓国が「マンファ(韓国語で漫画の意味)」を世界に普及させようと振興策を打ち出している。 インターネットで漫画を配信する企業を支援し、漫画の英訳に補助金も出すなどして輸出の促進を目指す。政府の担当者は「日本の『マンガ』ではなく、韓国の『マンファ』を世界のブランドにしていきたい」と力を込める。 韓国政府は、韓国の漫画を世界に売り出そうと狙う国内の出版社に対し、世界各地で開催される書籍見本市などへの参加を積極的に支援している。出展の費用に加え、関係者の渡航費を補助する制度も設けた。 ドイツ西部フランクフルトで10月中旬に開かれた欧州最大規模の見本市では、各国の漫画やアニメ関連の展示が並ぶ中で、韓国の出版社や代理店が共同ブースを設置した。 会場では漫画を配信する韓国のネット大手
スタジオジブリ最新作「かぐや姫の物語」が11月23日、全国で公開された。 本作で初タッグが実現した高畑勲監督と作曲家の久石譲さんが作品に込めた熱い思いを語りあった。 観客の心に寄り添う音楽と「わらべ唄」 ――これまでお二人での対談は? 高畑 初めてですね。 ――1984年の「風の谷のナウシカ」(宮崎駿監督)で高畑さんがプロデューサーを務めていた時に久石さんと会ってから30年。初めて監督と作曲家という形で仕事をされましたね。 高畑 僕はこれまで久石さんにわざとお願いしてこなかったんです。「風の谷のナウシカ」以来、久石さんは宮崎駿との素晴らしいコンビが成立していましたから、それを大事にしたいと思って。でも今回はぜひ久石さんに、と思ったのですが、諸事情で一度はあきらめかけた。しかし、やはり、どうしても久石さんにお願いしようという気持ちが強くなったんです。 ――依頼を受けた久石さんは? 久石 最初
開館1周年を記念して、阿刀田高館長(右)と浅田次郎さんによるトークショーが行われた(17日午後、甲府市北口で) 県立図書館(甲府市北口)が、JR甲府駅北口に移転してから1周年を迎えた。駅から徒歩3分という立地条件に加え、蔵書数の拡充も図ったことが利用者の増加につながり、開館から半年余りで年間目標とした50万人を達成。利用者は開館1年で97万人を超え、全国の都道府県立図書館の中でもトップクラスとなっている。17日には開館1周年を記念し、同館で阿刀田高館長と直木賞作家の浅田次郎さんのトークショーなどのイベントが行われた。 イベントに先立ち、阿刀田館長は「図書館は大変な活況。今後もどのように県民の読書に寄与していくか考えていきたい」とあいさつ。浅田さんは「これだけ人でにぎわっている図書館は初めて。読書は『勉強』ではなく『娯楽』。子どもたちに読書の楽しみを教えることが大事だ」と、集まった約360人
週刊少年ジャンプ(集英社)で連載中の人気漫画「黒子のバスケ」を巡る脅迫事件で、全国の書店などに届いた脅迫文は昨年10月以降、約400通に上ることが捜査関係者への取材で分かった。 書店などで漫画や関連商品が撤去されたほか、関連イベントが中止に追い込まれた。警視庁は威力業務妨害容疑などで調べているが、執拗(しつよう)で広範囲にわたる犯行に、犯人像を絞り切れていない。 ◆学園祭「厳戒」 今月4日、学園祭最終日の上智大四谷キャンパス(東京都千代田区)は物々しい雰囲気に包まれた。校門3か所に臨時の防犯カメラが設置され、手荷物検査が行われたほか、多数の警察官が構内外を警戒した。 作者の出身校の同大に、「人が集まる時に注意」と学園祭を想定して書かれたとみられる文書が届いたのは10月15日。何も起きなかったが、女子学生(20)は「目的が分からず、怖い。早く捕まってほしい」と話した。 最初の脅迫文は昨年1
テレビ&ラジオニュース 秋の連ドラ記者座談会(上) (10月30日) 10月の民放ドラマが、出そろいました。夏ドラマは、社会現象になるような作品もありましたが、今期はどうでしょうか。では、記者座談会、スタート!(10月30日) [全文へ] 伝統芸 菊五郎 歌舞伎座で塩冶判官と早野勘平 (10月30日) 歌舞伎の中心俳優として存在感を発する尾上菊五郎。歌舞伎座(東京・東銀座)の11月公演「仮名手本(かなでほん)忠臣蔵」で、浅野内匠頭がモデルの塩冶判官(えんやはんがん)、勘違いから切腹に至る悲劇の早野勘平(かんぺい)という大役を昼夜の部で演じる。(10月30日) [全文へ] テレビ&ラジオニュース ギャラクシー賞「報道」作品紹介 (10月30日) 放送批評懇談会は11月9日午後1時から、東京・江古田の日本大学芸術学部・江古田キャンパスで、シンポジウム「ギャラクシー賞受賞『報道活動』を見て、
アニメやマンガで埼玉県内の魅力を発信しようと県などが開いた「アニ玉祭」について、上田知事は22日の記者会見で「たくさんの人が集まり、びっくりした。今後の観光政策に取り入れたい」と述べた。 県観光課によると、2日間で6万人が訪れたという。 アニ玉祭は、秩父が舞台になった「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」など、県内が舞台となったアニメやマンガが多いことから地域を活性化させるため、大宮ソニックシティのオープン25周年記念に合わせて開かれた。 上田知事は「どちらかといえば、新しい人間ではないので、この手のものであんな風に人が集まるのかと懐疑的だった」としながらも、バスやタクシーの車体にアニメを描いた「ラッピングバス」運行などのアイデアを披露していた。
「恋文」など叙情的で耽美的なミステリーや恋愛小説で知られた直木賞作家の連城三紀彦さん(れんじょう・みきひこ、本名、加藤甚吾=かとう・じんご)が19日死去したことが、21日分かった。 65歳だった。告別式は近親者で済ませた。がんで闘病中だったという。 名古屋市出身。早大在学中から映画や文学に関心を持ち、シナリオの勉強のためパリに留学。1978年、「変調二人羽織」が幻影城新人賞に入選し、デビューした。繊細で優美な心理描写と大胆な仕掛けを用いて古典的な男女の愛を追求。80年、短編「戻り川心中」で日本推理作家協会賞、83年、「宵待草夜情」で吉川英治文学新人賞。84年には「恋文」で直木賞を受賞し、映画化もされた。
金沢三文豪の一人、泉鏡花(1873~1939年)の晩年の傑作といわれる「山海評判記」の草稿が泉鏡花記念館(金沢市)の調査で発見された。草稿には推敲(すいこう)の痕跡が随所に見られ、鏡花の幻想的な文章は緻密な計算のもとに書かれたことが分かった。同館の担当者は「鏡花が幻想的な文章をどのような手法で作り上げたのかを分析する上で、非常に貴重な資料だ」と指摘している。(池田創) 「山海評判記」は「時事新報」の夕刊に、1929年(昭和4年)の7月2日から11月26日に全125回にわたって掲載された。七尾市の和倉温泉を舞台にした幻想小説で、小説家の主人公が様々な怪異に遭遇するストーリーだ。 長らく鏡花の幻想小説の傑作とされてきた。さらに近年、民俗学者の柳田国男(1875~1962年)との親交の過程で執筆されたことが指摘され、関連書籍も出版されるなど再評価が進んでいる。 今回発見された草稿は計30枚。鏡花
◇棚は手作り ボランティア運営 琉球アサガオのツタに覆われた建物の入り口をくぐると、古書特有のにおいが漂ってきた。体を横にしてやっとすれ違えるほど狭い通路の両脇に並んだ書架には、本がうずたかく積まれ、「カンボジア」「ブータン」「台湾」など、手書きのラベルが差し込まれている。床には、未整理のままの段ボール箱の山。迷宮のようだ。 「こっちです」。声のする方に向かうと、奥の部屋から「事務局長です」という坂口勝春さん(70)が「本棚は私らで作ったんです。スギ板をノコギリで切ってね」と笑いながら、人懐っこい顔で出迎えてくれた。 「アジア図書館」。阪急淡路駅(大阪市東淀川区)から線路沿いに歩いて5分ほど、閑静な住宅街に隠れるように木造2階建ての古びた建物は立っている。坂口さんらが行政の助けを借りず、自力で築いてきた。 蔵書は約50万冊を数え、府立中之島図書館(北区)にも匹敵する。ほぼ全てがアジア諸国に
文化庁の文化審議会小委員会は9月、電子書籍に対応した「出版権」を新たに設けるべきだという中間報告をまとめた。文化庁は今月末まで意見公募(パブリックコメント)を行った後、最終報告をまとめ、来年の通常国会で著作権法を改正する方針だ。電子書籍時代になるとなぜ新しい権利が必要なのだろうか。 デジタル海賊版 出版権自体は目新しい権利ではない。紙の書籍については、著作権者と契約を結ぶことによって出版社に与えられると著作権法に定められている。出版権を持つ社は対象の書籍を独占して出版することができ、別の社から海賊版が出た場合、差し止め請求を行うことができる。 しかし、これは印刷物を前提にした権利で、電子書籍は対象外。紙の書籍を電子化したデジタル海賊版に対し、出版社には訴える権利がない。このため、本をスキャナーで電子書籍化する「自炊」の代行業者が、著作権法で認められた「私的複製」を逸脱しているとして訴えられ
タイの首都バンコクで、札幌発の仮想アイドル「初音ミク」の絵柄を車体にあしらったラッピング列車が人気を博し、当初の計画より2か月延長され、11月15日まで運行されることになった。 タイからの観光客は増加傾向にあり、札幌市では、ミクの力を借りて誘客を促進したい考えだ。 ラッピング列車はバンコク中心部とスワンナプーム国際空港を結ぶ路線で、1日17往復する。車体には、着物姿の初音ミクが番傘を手にする様子などを描き、時計台や道庁赤れんが庁舎などの観光名所の写真も添えている。車内の広告スペースも観光PRのチラシなどで埋め尽くし、列車の内外から札幌の魅力をアピールしている。 当初は、上田文雄市長が8月中旬にバンコクで行った観光プロモーションに合わせて、同月16日から今月15日までの1か月間運行する予定だったが、かわいらしいミクを見た現地の乗客の間で「北海道に行きたくなった」と好評で、延長が決まった。 タ
読書を盛んにし、生涯学習を推進しようと、秋田市の秋田県立図書館が、スマートフォンやタブレット端末で読める電子書籍を貸し出している。昨年10月、全国の都道府県立図書館で初めて開始した。いつでもどこでも借りて読める手軽さが人気で、このサービスの登録者はすでに700人を超えた。 貸し出しているのは、SF作家・小松左京さんのベストセラー「日本沈没」の直筆原稿や創作メモ、江戸時代に秋田藩士の小田野直武が挿絵を描いたとされる医学書「解体新書」といった貴重資料と、歴史雑誌やビジネス誌のバックナンバーなど約2000点。その多くは、同館が所蔵する資料を電子化したものだ。 希望者は、同館で利用カードとパスワードの発行を受けた後、スマートフォンなどに閲覧用ソフトをダウンロードすれば、読めるようになる。貸し出しは1人3点までで、10日間の期限が過ぎれば読めなくなる。利用できる人は県民や県内在勤者らに限られる。 利
バレエ漫画の歴史を通覧する「バレエ・マンガ~永遠なる美しさ展」が、京都国際マンガミュージアム(京都市中京区)で開かれている。日本のバレエ文化そのものにも影響を与えた創作ジャンルの、独自の系譜に迫る企画展だ。 1950年代以降の代表的作家12人を中心に、カラー原画、初出誌など約300点を展示。図録も、インタビューや論考、詳細な年表を収録した労作だ。 山岸凉子さんは『アラベスク』(71~75年)で、身体表現としてのバレエの芸術性を描き出し、有吉京子さんの『SWAN―白鳥―』(76~81年)では、ヒロインが世界に通用するバレリーナとして才能を開花させる。曽田正人さん『昴』(2000~02年)が青年誌で連載されるなど、バレエ漫画は少女漫画の枠を超えた発展を遂げている。 客演のため来日し、会場を訪れたパリ・オペラ座バレエ団エトワールのカール・パケットさんは「多彩なバレエ漫画の存在を初めて知った。フラ
漫画「はだしのゲン」の描写が過激だとして、子どもが閲覧する際は教員の許可が必要な「閉架」にするよう松江市教委が全市立小中学校に要請していた問題で、社団法人・日本図書館協会(東京都中央区)は、閉架の再考を求める要望書を市教委に送った。 送付は22日付。要望書によると、同協会が1979年に出した「図書館の自由に関する宣言」で、「ある種の資料を特別扱いしたり、書架から撤去したりしない」と明記しており、市教委の措置は学校図書館の自由な利用をゆがめる恐れがあるとしている。 同協会の「図書館の自由委員会」の西河内(にしごうち)靖泰委員長は「市教委が一定の価値判断をして学校に閉架を押しつけることは検閲にあたる」と話している。
漫画専門図書館を開設した内記(ないき)稔夫(としお)さん(1937~2012年)の企画展「内記稔夫――日本初のマンガ図書館をつくった男――」が、倉吉市のJR倉吉駅構内の多目的ホール「エキパル倉吉」で開かれている。漫画家から内記さんに寄せられた色紙のほか、1950~60年代の貸本漫画など漫画の歴史が分かる資料など約150点が展示されている。25日まで。(野口英彦) 内記さんは東京都出身。貸本屋経営などを経て、1978年に新宿で「現代マンガ図書館」を開館した。2009年にコレクションを明治大学に寄贈したが、同図書館は、内記さんが亡くなった後も「明治大学現代マンガ図書館」として運営され、約18万冊の蔵書がある。 企画展は昨年10月から今年1月にかけて同大学で開かれていたが、学外では初めて。漫画やアニメの世界を紹介するイベント「まんが博・乙」に合わせて県が企画した。同大学の創立者の1人が県出身者だ
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