パワフルで長持ちする乾電池というと、2004年に発売されたパナソニックの「オキシライド乾電池」を思い浮かべる人が多いかもしれない。オキシライド乾電池を使った有人飛行に成功したり、電気自動車で105.95km/hというスピードを達成するなど、CMでもおなじみの製品だ。 オキシライド乾電池が発売されてまだ4年ほどしか経過していないが、パナソニックから新たな乾電池が登場することになった。それが「EVOLTA(エボルタ)」である。アルカリ乾電池であるが、オキシライド乾電池の約1.2倍の長持ちを実現するとともに、小~中電流域の機器でもしっかりその性能を発揮するというEVOLTA。このEVOLTAはどのようにして生まれたのだろうか。EVOLTAを開発した松下電池工業の開発スタッフに、開発の経緯やカギとなる技術について話を伺った。 ● オキシライドを超えるアルカリ乾電池を作る なぜ、オキシライド乾電池を
2005年11月に発売され、「使い捨てない電池」としてヒット商品となった三洋電機のエネループ。自己放電の少なさなど性能もさることながら、話題となったのは“電池らしからぬ”パッケージデザインや広告展開だった。エネループの営業統括責任者である三洋電機 モバイルエナジーカンパニー 市販ユニットリーダーの下園浩史氏に話を伺った。 ● “脱デジカメ”を強いられたニッケル水素充電池 ――まず、どういったきっかけで、エネループが生まれたのかお聞かせください。 下園氏:もともと、こうした単3、単4型のニッケル水素充電池は、さまざまな機器に使用できるのですが、実際に使われている用途といえば、デジタルカメラが大半で、ほかの機器に使えることはほとんど知られていませんでした。 そうした状況になった理由は、少しでも撮影枚数を増やすためにデジタルカメラのメーカーさんが、乾電池より容量の多いニッケル水素充電池をパッケー
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