モータージャーナリスト=清水 和夫 氏 多様性が市場活性化の原動力 2009年4月、新車乗用車の販売台数ランキングでトップを飾ったクルマは、ホンダのハイブリッド車「インサイト」であった。 このランキングでは長らくトヨタ「カローラ」が首位を独占していた。2008年はコンパクトカーブームに乗ってホンダ「フィット」が躍進しているが、インサイトは最低価格こそ189万円でも、実際販売しているモデルは230万円前後である。決して安くはないハイブリッド車が、単月の最量販車種になったのは初めてのことだ。 これほどハイブリッド車に人気が集中している理由として、4月から始まったエコカー減税の効果は無視できないだろう。5月18日にはインサイトに続いて、トヨタ新型「プリウス」がデビューし、ハイブリッド熱はますます高まっていくはずだ。 クルマの環境技術はもちろん、ハイブリッドだけではない。日産自動車がこだわりを見せ