長年のライバルとされてきた東芝と日立製作所の明暗が、ここにきてクッキリと分かれている。東芝が利益水増し問題で業績をごまかしていた間、日立は大規模な構造改革を断行し、両社の業績の差は大きく開いた。これほどまで差が付いたのは、さまざまな要因があるが、社風の違いを指摘する見方が少なくない。日立にあって、東芝になかったものとは何なのか。 東芝は眼中になく昨年12月中旬、日立が都内で開催した記者懇親会。中西宏明会長兼最高経営責任者(CEO)、東原敏昭社長兼最高執行責任者(COO)ら主要役員が集まり、和やかな雰囲気の中、記者たちと意見を交わした。 懇談会で、話題の一つになったのが、東芝の行方だ。電機大手として常に比較されることが多い両社だけに、日立幹部が東芝をどうみているかというのは記者の関心事だった。 東芝について、水を向けられた、ある役員は「われわれがみているのは米ゼネラル・エレクトリック(GE)