東京証券取引所グループの斉藤惇社長は、原発事故で経営危機にある東京電力について、法的整理による再建が望ましいという見解を明らかにした。朝日新聞のウェブマガジン「法と経済のジャーナル Asahi Judiciary」のインタビューに答えた。 斉藤社長は産業再生機構(現在は解散)の元社長。ダイエーやカネボウの再生を手がけた経験から「東電でも(会社更生法で再建中の)日本航空と同様の処理が望ましい」と語った。 1990年代の金融システム危機を参考にした処理案も提示。特別法をつくり、東電の資産内容を厳しく調査。債務超過ならば一時国有化し、銀行には債権放棄を求める。その場合、東電は上場廃止になるが、数年後に発電会社として再上場する案を示した。送電設備の売却や原発の国有化の可能性も指摘した。